いろぐろ薬剤師ブログ

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鎮痛薬について

痛みといえばロキソニンですよね。一般用医薬品にもあり身近なものになっています。
実際に効果はどうなのか?

 


→ 個人差や痛みの種類によって差はありますが、軽度から中等度の痛みに効くと言われています。
ロキソニンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に区分されます。以下が慢性疼痛の鎮痛薬の選択になります。

 

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炎症が起きると
炎症部分で、ブラジキニンやPG(プロスタグランジン)が産生されます。
ブラジキニンは発痛物質で、末梢の侵害受容体を刺激して疼痛を生じます。
PGは発痛増強物質で、ブラジキニン感受性を高めます。
PGはCOX(シクロオキシゲナーゼ)によって作られます。


ロキソニンの作用機序
COX(シクロオキシゲナーゼ)に結合して阻害し、PGなどの合成を阻害します。
簡単に言えば、痛みや熱の原因物質を抑制することで抗炎症物質と鎮痛作用を発揮します。


禁忌(服用してはいけない)
消化性潰瘍、重篤な血液・肝・腎障害、心機能不全、アスピリン喘息、妊娠末期


飲んでからどこくらいで効く?
効果の発現は約15分~40分といわれ、平均して約7時間効果が持続するそうです。ただし、個人差や痛みの種類、強さによって変わってくるそうなのであくまでも参考程度に留めてください。
下記がロキソニン血中濃度のグラフになります。最高血中濃度到達時間は約50分で半減期は1.3時間です。半減期とはある時点の濃度から濃度が半減する時間です。

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ロキソニン錠 インタビューフォーム 引用


なぜ副作用に消化器症状がある?
添付文書より0.1~1%で胃部不快感や腹痛等の消化器症状があると記載されてます。
ロキソニンは胃を酸から守る物質の生成を阻害する働きもあります。ですので病院ではロキソニンと一緒に胃薬がセットで出されることがあります。
まあ…ロキソニンは便利ですが、個人的にはあまり連用しないほうがいいと思います。あと用法・用量はかかりつけの主治医や薬剤師の指示を必ずお守りください。

当ブログでは基本的に書籍、文献、経験に基づいて記載されています。ブログで投資の内容を記載すると思いますが、投資は自己責任でお願いします。あと薬の使用法は処方医や投薬された薬剤師のいうことをよく聞いて使用して下さいね。